楽天市場(RMS)の受注はどうやって処理する?流れを解説

こんにちは。アプロ総研の受注担当です。

今回は楽天市場の受注の処理の流れを解説します。勿論企業によって処理方法は千差万別ですが、楽天市場での受注処理において外せないポイントがいくつかありますので、そこを抑えながら説明していきたいと思います。

EC受注業務において、RMSがどんなお手伝いできているか、お客様のビジネスにどのようなメリットがあるか、ぜひ共有できればと思います。

RMSについて

まず大前提ですが、楽天市場に出店すると専用のショップ管理システム、「RMS」が使用できるようになります。

もちろん、受注の情報もこのRMSに溜まっていくのですが、RMSには大きく分けて4つの機能が存在しています。
簡単にご説明します。

  • R-Storefront(店舗構築系の機能)・・・・店舗レイアウトや商品配置、目玉商品などの設定等店内システム全般がこちらを使って行います。
  • R-Backoffice(受注管理系の機能)・・・・注文受注~発送完了まで店舗運営を効率的にする機能がそろっています。
  • R-Mail(メール配信系の機能)・・・・対象顧客を絞ったメルマガ配信が可能なメール機能
  • R-Karte(データ分析の機能)・・・・さまざまなデータを確認すること出来ます。それらをもとに販促や分析を行い店舗運営の改善点などの検討が可能となります。

 

この中で、受注の対応で使うのはほぼ「R-Backoffice」になります。

これを書いている私は受注処理担当ですので、実際ほとんど「R-Backoffice」しか使いません。
なのでこれだけ毎日RMSを使っていても「R-Storefront」の機能はほぼ接する機会がないんです。
構築系の業務を主としている社員には到底かないっこないというのが現実なところです。
しかし、逆もしかりです。構築系の業務をしている社員は受注系の「R-Backoffice」は使いこなせない。

がしかし…。求人票にはよく「RMSの実務経験が必須!」とか「歓迎!」とかありますが、これって「R-Storefront」の事なんだろうなあ・・・と勝手にすねていたりします。

そんなことは考えず、はりきってRMSの受注についてご説明していきましょう! 楽天RMSの基本機能、利用するメリットなどなどご紹介しますのでぜひ最後までご覧いただき参考にしてしていただければと思っております。

では、さっそくいってみましょう!!

受注の処理の流れ

RMSで出来る受注プロセスは4つのステップで構成され、半受動的な機能も含まれています。何もしなくてもステータスが先へと進んでいくってことも出来てしまいます。使用する私たちにはとっても便利でありがたい機能ですよね。

それでは各ステータスで行われていることをご説明していきます。

①新規注文の確認

楽天市場で、新しい注文が入ると、「注文確認待ち」という新規注文用のステータスにどんどん注文が溜まっていきます。このステータスでは、実際にショップが注文を確認した(認めた)事にはなってないステータスです。

実際に楽天市場から送られる、注文確定直後の自動メールにも「ショップによる注文の確認をもって売買契約成立となります。」という旨が記載されていますよ。

というわけで、ここでは本当に注文を受け付けるのかどうか、注文内容を確認して精査します。問題が無ければ受注を確定させます。注文を確定させると次のステータスへと進みます。

 

②注文の確定

受注を確定をさせると自動で楽天市場が決済手続きと不正検知を開始します。「注文処理中」というステータスに移ります。

ここでは、クレジットカードや後払いの審査が行われます。審査が通れば「発送待ち」という次のステータスに自動で移動しますが、通らない場合は「処理中」のままです。この場合は支払い方法の変更を求めるメールが自動で送信されます。

コンビニ前払い、銀行振り込みなどは入金を待っている状態になります。入金の確認が取れ次第、自動で「発送待ち」ステータスに移動します。因みにショップの設定した一定期間を過ぎても入金がない場合は自動でキャンセルされます。

こういう入金の確認などを自動でしてくれたり、催促のメールやキャンセル処理も自動なのは受注処理においてとってもありがたくて大変に便利です。  ありがとう楽天市場。

そして最も大切な、「サンクスメール(注文確定メール)」を送信するのを絶対に忘れてはいけません。

※これはECにおける一番大切なもので、このメールを送信することで「売買契約」が成立します。

 

③明細書やピッキングリストを出力し、発送作業

さて、オーソリや与信審査に通ったり、入金の確認が取れた注文は「発送待ち」ステータスに移動しました。

受注情報の内容、入金の状態にも問題がないので、実際に荷物の発送の手配をします。
ここはRMSの操作があまり絡まないので割愛します。

④発送情報の登録

商品の発送が終わったら、発送情報の登録をします。

具体的には下記の3点です。

  • 発送日
  • 配送業者
  • お荷物伝票番号

この3点を登録することで、ステータスが「発送待ち」から動き、請求が確定します。
あとは待つだけで売り上げが振り込まれるというわけですね。

発送メールも送信します。そうするとお客様の購入履歴やマイページから「発送済み」と表示されるようになります。一括で処理を行う方法もあります。

RMSのデメリット

楽天市場店しか運営していないショップは、RMSで受注処理を完結させている場合がありますが、弊社では作業の大半を別のシステムを使って処理しています。万が一このコラムを読んでくれている人ならば思い当たる節があるかもしれません。そうです、OMS(受注管理システム)です。

OMS(受注管理システム)に関する記事はこちら

弊社ではネクストエンジンというOMSを使用していますが、このネクストエンジンは一例としてこんなことができます。

  • 住所不備や文字化けのある受注だけを抽出して確認必須ステータスに止めてくれる。
  • 備考にメッセージがある受注だけを抽出して止めてくれる。
  • 配達希望日がある場合はいい感じの日に出荷できるように日付を計算して止めておいてくれる。

 

もうお気づきの方もいるでしょうが、RMSはここまでの便利機能がないんですね。

住所に不備があっても、ぱっと見目視するだけではわかりません。特に郵便番号と実際の住所がズレている場合なんか、見ただけでは分かりっこないですよね。
でも誤ったまま発送してしまうと、お客様にお荷物が届かなかったり、届くまでに通常より時間がかかったりしてしまいます。

…1件1件確認する…なんてのは件数によってはとっても大変ですね。

 

他にも「備考欄に記載のある受注だけ」確認することなどができないため、全ての受注を確認する必要があったり。配達指定日が10日後の場合、即日発送してしまうとお届け希望日までに運送会社の保管期限を過ぎてもち戻りになったり、希望した日より前倒しで届けざるを得なくなってしまいます。

楽天市場のRMSは受注処理専用のシステムではないため、こういった、ひとつひとつは細かな「時間のかかる」作業を効率化する機能が無いのがデメリットになります。

個人的なメリットとしては、他のシステムを使わなければその分初期に操作など、覚えることが減る…ということでしょうか。

 

R-Messeの活用

ざっくりとした受注の処理の流れを説明しましたが、間にお問い合わせの対応というのも必要になります。

受け付けるのであればキャンセルや内容の変更に対応したり、その他商品や配送に関する質問などに返答することも必要です。

RMSには「R-Messe」という機能があり、チャット形式でお客様とやり取りすることができます。
現状「R-Messe」以外からの返答も認められていますが(2022年10月現在)、放置しているとアラートが上がりますので、3営業日以内には対応しましょう。
 

サポートはどうなってるの?

お客様の問い合わせ内容は多岐にわたります。

要望に応えたいけど、どんな操作をすれば実現できるか分からない…そんな時はサポートを活用しましょう。
楽天市場のショップ向けサポートは窓口が大きく分けて3つあります。

  • 電話(コールセンター)
    そのまま、電話でのコールセンターへの問い合わせです。
    ただ、つながりにくかったりするときもあるのでその際は、下記に方法でも試してみましょう。
  • 自動返信のチャットボット
    チャットボットを使って質問に自動返信をしてくれるサービスです。あくまでも自動返信の為、質問の仕方などで返信の内容が違ってしまったりもしてしまいますが、簡単な質問であれば、24時間対応しているのでとても便利な機能です。
  • 有人チャット
    こちらはチャットを使った問い合わせで人が対応してくれます。

個人的には有人チャットがおすすめです。RMSにログイン状態でチャットをはじめるので、ショップの情報がはじめからオペレーターに伝わっています。これが忙しい時間帯にはそこそこ便利です。

楽天市場のものに関わらず、受注業務は煩雑でマルチタスクになりがちです。

電話だと保留中はずっとその場で待機していなければいけませんが、チャットであれば1~2分目を離していても問題ないのも負荷の軽減になってうれしいですね。自動返信のチャットボットに質問して、解決しなければそのままオペレーターに質問、ということも可能です。

RMSは楽天市場の受注処理だけではなく、構築も分析もできる高機能なシステムの為操作が分からないこともあります。ぜひ活用してみてください。

 

まとめ

楽天市場での受注処理についてご紹介してきました。

RMS(Retail Management System)の「R-Backoffice」機能は利用可能ですが、残念なのはその機能が受注処理に特化していない点です。基本的な機能しか備えていないのです。

もし本格的な受注作業の効率化を目指すのであれば、OMS(Order Management System)の採用が不可欠です。OMSは受注から発送までのプロセスをトータルに管理し、業務の効率向上と正確性の向上をサポートします。在庫管理や配送のスケジュール調整、顧客情報の一元管理が可能になり、業務全体がよりスムーズに進行出来るようになります。

しかし、システム導入だけでなく、しっかりとしたサポートが欠かせません。楽天市場や導入したシステムに関する問題が生じた場合、素早いサポートが業務継続に不可欠です。サポートが手厚いことは、トラブルシューティングや業務の円滑な進行に大いに役立ちます。そして、チャット機能の活用はコミュニケーションをより円滑にし、問題解決や情報の共有を速やかに行える利点があります。

総じて言えば、楽天市場の受注処理においては、RMSの「R-Backoffice」を使うこともできますが、本格的な効率化を望むのであればOMSの採用がおすすめです。それに加え、しっかりとしたサポート体制とチャット機能の活用が、ビジネスの円滑な運営の助けになる事でしょう。

ありがとうございました!

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