楽天ポイント運用の概要と攻略法

「楽天ポイント運用」は、楽天ポイントを使って投資のシミュレーションができるサービスです。実際の金融商品に投資するわけではなく、投資信託などの実際の値動きをもとに、ポイントが増減する形で投資の疑似体験ができるものです。そのため、証券口座を開設する必要がなく、楽天会員IDがあれば誰でも気軽に始められます。

本サービスは、あくまで「投資体験」を目的としているため、現金などの実資産で投資をしたい方には少し物足りなく感じるかもしれません。しかし、楽天経済圏で日常の買い物などを通じて貯めたポイントを利用し、「リスクなく試してみたい」「投資初心者で少し不安」という方には特におすすめです。

楽天ポイント運用のコツ5選

「楽天ポイント運用」は初心者向けのサービスで、楽天ポイントを使って気軽に運用ができ、追加や引き出しもいつでも簡単に行えます。

ただし、無計画に運用したり放置したりすると、思ったほどポイントは増えません。そのため、初心者の方でも「コースの選び方」や「運用方法」を工夫することで、効率よくポイントを増やすことが大切です。

ここでは、楽天ポイント運用をうまく活用するための5つのポイントを紹介します。

（1）コースは「アクティブコース」を選ぶ

（2）運用する楽天ポイントはできるだけ多く設定する

（3）追加するタイミングは「日経平均株価が低いとき」に

（4）引き出すタイミングは「日経平均株価が高いとき」に

（5）少しのマイナスは気にせず放置してみる

これらのポイントを意識することで、より効率的に楽天ポイント運用を楽しむことができます。

（1）2種類あるコースは「アクティブコース」を選ぶ

楽天ポイント運用を攻略するためのコツの一つ目は、「アクティブコースを選ぶ」ことです。楽天ポイント運用では「バランスコース」と「アクティブコース」の2種類の運用コースがあり、それぞれ以下の特徴があります。

• バランスコース：債券を多く含む「楽天・インデックス・バランスファンド（債券重視型）」と連動し、全世界の株式と債券に30：70の割合で投資しています。債券中心のため値動きが小さく、大きな利益は期待しにくいですが、リスクも低めで安定志向の方向きです。
• アクティブコース：株式を多めに含む「楽天・インデックス・バランスファンド（株式重視型）」と連動し、全世界の株式と債券に70：30の割合で投資しています。株式中心のため値動きが大きく、利益を狙いやすい反面、リスクも高くなります。積極的に増やしたい人におすすめです。

もしリスクを抑えたい場合や途中で方針を変えたい場合も、いつでもコースを変更できるため、まずはアクティブコースを試してみるのも良いでしょう。

（2）運用する楽天ポイントを可能な限り増やす

楽天ポイント運用で利益を増やすための2つ目のコツは、「できるだけ多くのポイントを運用する」ことです。

楽天ポイント運用は100ポイントから始められますが、ポイントが少ないと得られる利益も小さくなります。例えば、1年で1%の増加を想定した場合、運用額が10,000ポイントなら100ポイントの増加が期待できますが、100ポイントではたった1ポイントの増加にしかなりません。このように、利益を実感するには運用するポイント数を増やすことが重要です。

目安として、毎月500〜1,000ポイントを追加するのがおすすめです。一度に追加できるのは3万ポイントまでで、ダイヤモンド会員なら最大50万ポイントまで増やせます。

また、日常生活で楽天経済圏のサービス（楽天市場での買い物、楽天トラベル、楽天モバイルなど）を活用することで、効率よくポイントを貯めて運用に回せます。

（3）追加するタイミングは「日経平均株価が低いとき」に

楽天ポイント運用で利益を増やすための3つ目のコツは、「日経平均株価が下がっているタイミングでポイントを追加する」ことです。

コツ②で紹介した通り、運用ポイントを増やすことは重要ですが、その追加のタイミングも工夫すると、さらに効果的です。毎月決まった日に積み立てても問題ありませんが、日経平均株価が低い時に追加するのが特におすすめです。

投資では「安いときに買い、高いときに売る」が基本で、日経平均株価はその判断の基準に役立ちます。楽天ポイント運用のアクティブコースは、日本の株価指数である日経平均株価と値動きが似ているため、日経平均株価が下がったタイミングでポイントを追加することで、その後の値上がりで大きな利益を狙いやすくなります。

日経平均株価について難しいと感じるかもしれませんが、毎日のニュースや新聞でも確認できるため、経済情報に少しずつ慣れるよい機会になります。将来的に他の資産運用を考えている場合も、日経平均株価をチェックする習慣は投資の勘を磨くために役立ちます。

（4）引き出すタイミングは「日経平均株価が高いとき」に

楽天ポイント運用を攻略するための4つ目のコツは、「日経平均株価が上昇しているタイミングで楽天ポイントを売却する」ことです。

投資の基本である「安く買って高く売る」を実践するためには、日経平均株価が上昇しているタイミングで売却するのがポイントです。アクティブコースは日経平均株価に連動しているため、株価が上昇している時にポイントを売却するのが有利になります。

ただし、株式投資を含めて、売却タイミングを見極めるのは非常に難しいものです。特に、日経平均株価が上昇している時は、「もっと上がるかも」と思って売却を先延ばしにしてしまうこともあります。しかし、これは失敗の元です。

そのため、楽天ポイント運用を始める段階で、どのくらいの利益が出たら売却（引き出し）するかを決めておくことをおすすめします。目安として、運用益が5〜10％程度になったら、十分な利益を得たと考え、売却を検討するのが良いでしょう。

（5）少しのマイナスは気にせず放置してみる

楽天ポイント運用を攻略するための最後のコツは、「多少のマイナスは気にせず運用を継続する」ことです。

初心者が最も犯しがちな失敗は、少しでもマイナスが出た時に怖くなり、すぐに運用を止めてしまうことです。しかし、短期間で損失が出たからと言って、すぐに運用をやめるのは大きな損失を招く原因になります。

楽天ポイント運用は「楽天・インデックス・バランスファンド（債券重視型）」や「楽天・インデックス・バランスファンド（株式重視型）」に連動しているため、短期的に下落することがあっても、長い目で見れば上昇傾向にあることが多いです。そのため、焦らずに運用を続けることが大切です。

楽天ポイント運用のメリットとデメリット

「楽天ポイント運用」の主なメリットとデメリットを確認しておきましょう。それぞれの特徴を理解することで、より良い運用ができます。

楽天ポイント運用のメリットは以下の5つです。

1. 投資運用の擬似体験ができる
   楽天ポイント運用では、実際の投資信託の値動きに連動してポイントの増減を体験できます。これにより、経済ニュースやタイミングに応じた運用方法を学ぶことができ、投資初心者にも役立ちます。証券口座の開設が不要
   楽天ポイント運用を始めるのに、証券口座を開設する必要はありません。スマートフォンの「楽天PointClub」アプリを使うだけで、簡単に運用を開始でき、手間がかからない点が大きなメリットです。
2. 100ポイントから運用を始められる
   楽天ポイントは1ポイント＝1円の価値があり、最小100ポイントから運用をスタートできます。少額からリスクを取らずに運用を始められるので、初心者にも安心です。
3. 手数料や税金が不要
   楽天ポイント運用では、手数料や税金が一切かかりません。運用にかかる費用がないため、余計な支出なく、ポイントをそのまま増やすことができます。
4. 増えたポイントは引き出して使える
   運用で増えたポイントは、楽天市場やコンビニ、ドラッグストアなど、さまざまな場面で利用できます。また、増えたポイントでさらに実際の投資信託などを始めることも可能です。

これらのメリットにより、楽天ポイント運用は、初心者でも簡単に投資体験ができる手軽なサービスと言えます。