楽天後払いとは?いつから使えるようになった?普通の後払いと何か違う?

こんにちは。株式会社アプロ総研の受注担当です。
今回は楽天ペイになってデフォルト利用できるようになった楽天後払い決済についてお話します

そもそも後払いってどんな決済方法かご存じですか? 後払いとは商品が届いた後に別途請求書のハガキやメールが届き、バーコードを用いてコンビニなどで支払いをするタイプの決済方法のことをいいます。
商品を受け取ってから代金を支払うため【後払い】と呼ばれています。

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楽天後払いの歴史

まずは楽天後払いの成り立ちから。時は2018年10月。楽天市場では、決済は楽天ペイ(楽天市場決済)」へと切り替わりました。
この切り替えに際してショップがやりたい、やりたくないに関わらず下記の4つが「共通決済」としてどの店舗でもデフォルトで利用できるようになりました。

  • クレジットカード決済
  • 銀行振り込み前払い
  • セブンイレブン前払い
  • ローソン、郵便局ATM等前払い

ここではまだ後払いは登場しません。それから3~4か月ほど経った2019年1月末に

  • 楽天後払い

も全店舗共通決済の仲間入りを果たしました。

それ以前、後払いは「自由決済」という、ショップがお客様のためを思って使えるようにしてくれているよ!という位置づけの決済で、使えないショップも多かったのです。
与信の確認などもすべてショップが行っていたため、もともと後払いを導入していたショップは「与信確認対応から解放されました!」と、喜びの声も聞こえました。

しかし、後払い決済が追加となる事をあまり理解できていなかったショップからは「後払い決済が使えるようになってる!?どういうこと!?いったい何をすれば・・・」といった混乱の声も。それも今は昔のことで懐かしいです。

というわけで、2019年1月以降は、基本的に楽天市場に出店しているすべてのショップで楽天後払いが利用できるようになっています。

楽天後払いのメリット

メリットには実際にお買い物される楽天ユーザー側の視点と、ショップ側の視点があるのでそれぞれ記載します。

【顧客側のメリット】

  • クレジットカードが無くても購入できる
  • 情報漏洩のリスクが少ない
  • 請求から14日間の支払い猶予がある

楽天後払いは、未成年でカードが無くても利用できたり、カード情報を登録しなくていいので情報漏洩のリスクが抑えられるため、一定の人気のある決済方法です。
これが全店舗共通で使えるというのは、ユーザー側としては選択肢が広がるのでうれしいですね。
楽天後払いだと、請求日からの支払い猶予が14日間あるので、余裕をもった購入計画を立てられるのも選ばれる理由の一つです。
コンビニ決済や銀行振込と違い、決済を完了せずとも商品が届くので、「支払いをする時間がないけどプレゼントなので商品は早く手元にほしい!」などの急な入用に使えるのもユーザーには便利ですね。

【ショップ側のメリット】


  • 後払いサービスを直接契約しなくても後払いが利用できる
  • 顧客層を広げられるため集客しやすい
  • 返品等に伴う返金処理は楽天市場または請求会社が対応してくれる

現在、楽天後払いは全店舗共通決済のため、直接後払いサービスを契約したり、ショップサイドで与信管理をしなくても後払いサービスの導入ができます。
上記のようなお客様のニーズに応えることができる為、集客がしやすくなります。
商品発送後に、返品や商品変更などで金額変更が楽天後払いで発生した場合、全額返金や差額返金の案内は楽天市場または請求会社が対応してくれますので、ショップの業務や管理負担は軽減されます

楽天後払いのデメリット

ここでもユーザー側、ショップ側それぞれ分けて記載しますね。

【ユーザー側のデメリット】


  • 購入金額の上限があるため高額な注文には使えない。
  • 支払いを忘れると大変。
  • 与信審査に通らず、メールに気づかないと勝手に注文がキャンセルになる。

楽天後払いは税込みで53,999円までの注文でしか選択できません。
また、電話番号・郵便番号・番地抜けやマンション名などの住所や情報を正しく入力する必要があります。
与信審査の結果、楽天後払いの利用不可となった場合、届いたメールを元に、7日以内に銀行振込やコンビニ決済などに変更する必要があります。
支払いを忘れると督促が始まったり、最悪の場合信用情報に傷がついて、次回以降後払いサービスを利用できなくなったりする可能性もあるため注意が必要です。


【ショップ側のデメリット】


  • 未回収のリスクがある。
  • 他の共通決済と扱いが異なるので、もれなくオペレーション負荷がかかる。

楽天後払いは楽天市場に出店していると強制的に使えるようになる支払い方法です。
直接契約なしにサービスの利用ができて、「未回収のリスク」についても、もし起こった場合楽天市場が肩代わりしてくれます。その為ショップはメリットを感じやすい仕組みになっています。

とはいえ、保証を受けるにも条件があったり、お問い合わせや金額の修正が必要になると、対応に当たってショップ側に何の知識が無くてもいいという事にはなりませんのでご注意くださいね。

楽天後払いって普通の後払いと何か違うの?

確かに、一般的な後払いと何が違うのか気になりますよね。ということで、楽天市場のQ&Aを読んでみましょう。

【楽天市場 - 後払い決済でのお支払い方法】
https://ichiba.faq.rakuten.net/detail/000010676

株式会社ネットプロテクションズ → NP後払いを提供している会社
ジャックス・ペイメント・ソリューションズ株式会社 → アトディーネを提供している会社
株式会社SCORE(ニッセングループ)→ スコア後払い(旧ニッセン後払い)を提供している会社

つまり、楽天後払いといっても購入者にとっては実質「NP後払い」「アトディーネ」「スコア後払い」などと同じです。どれも後払いサービスとして有名な会社ですね。
ただ、後払いは少し特殊なので楽天市場における扱いも少し異なります。

ショップ側には下記のような注意事項があります。


同梱処理時の手数料に注意


楽天ペイになる以前の楽天市場は二つ以上の注文を1つにまとめる「同梱処理」という対応が可能でした。
しかし楽天ペイになる際に廃止されています。

今も同梱(2件の注文を1つの荷物として送ってくれる)対応しているショップはありますが、注文情報自体が統合されるわけではありません。
その為、例え同梱したとしても請求書の手数料は2件分かかります。もし同梱対応をするのであれば手数料をまとめてしまわないように注意しましょう。

 

楽天市場名義の領収書が発行できない


2019年8月から、楽天市場において、楽天市場名義で領収書が発行できるようになりました。
しかし楽天後払いは領収書発行の対象外です。
他に「代金引換」「ショッピングクレジット/ローン」「オートローン」「リース」「請求書払い」も対象外となりますが、これらは「自由決済」の位置づけになるため、強制的に使えるようになる共通決済の中では、楽天後払いは唯一領収書発行の対象外ということです。

もし領収書を求められた場合は「後払いの振込用紙が正式な領収書としてご提出いただけます。」とご案内をするのがおすすめです。

 

発送後のキャンセルでは手数料は返金されない


楽天後払いでは250円の手数料が加算されます。
この手数料とはなんの手数料なのか?というと、請求書発行の為の手数料なのです。

楽天後払いの請求書は、楽天市場で「発送済み」ステータスになったのを受けて請求メールが送付されます。
その為、ユーザー都合による発送後のキャンセルでは、請求書が既に発行されているケースが多い為、手数料分の返金は受けられないことがあります。
請求発行後のキャンセルによる楽天後払い手数料は、楽天スーパーポイントから引き落とされることもあります

 

発送後に金額が変わる場合、手数料は二重にかかる


楽天後払いの請求書は、楽天市場で「発送済み」ステータスになったのを受けてメール送付されます。
ユーザー事由による発送後の金額変更では、請求書が既に発行されているケースが多い為、金額修正による再発行となります。
そのため、請求書発行手数料として250円が再加算により、二重に請求(250円×2回分)としてされる場合があるので、その旨をお客様に伝える必要があります。
また、ユーザー都合で請求書の再発行が必要な場合、手数料を再度負担いただく場合があります。
キャンセルの場合と同様、楽天スーパーポイントから引き落とされることもあります。

 

楽天後払いの請求書発行のタイミング


2023年6月末以降、楽天後払いの請求書が「はがき郵送」から「お支払い用電子バーコード付きのメール送付」へと順次切り替わっていきます

はがき郵送の場合請求書発行元は自動でジャックス・ペイメント・ソリューションズ株式会社または株式会社ネットプロテクションズのどちらかとなり、お客様によりどちらかをお選びいただくことはできません。
ショップが商品を発送した日の翌々日以降、後払い事業者より、注文者住所に請求書はがきが郵送された旨のメールが送付されます。
メールの件名請求書を発送いたしました(XXXX様ご購入分) → ジャックス・ペイメント・ソリューションズ株式会社
メールの件名<NP後払い>請求書を発送致しました → 株式会社ネットプロテクションズ

お支払い用電子バーコード付きのメール送付の場合、株式会社ネットプロテクションズより、ショップが商品を発送した日の翌々日以降、注文者メールアドレスに対してお支払い用電子バーコード付きの請求のご案内メールが送付されます。(はがきは送られません。)
メールの件名【重要】お支払い用電子バーコード発行(楽天市場「ショップ名」ご利用分)

はがきかバーコードのどちらの請求書が届くのかは、ショップが商品発送した数日後に、楽天後払い事業者から送付されるメールに記載があるので、見落とさずに注意しましょう!

 

請求書メールの再発行について


楽天後払いの「請求メールが届かない」「無くしたので再発行してほしい」は、株式会社ネットプロテクションズへ確認していただくようユーザーに案内しましょう。
もちろん、この場合は再請求ではないので手数料が再加算されることはありません。

楽天後払いが使えない事ってある?

これはあります。原因は大抵このへんです。

  • 楽天会員ではない
  • 購入者又はお届け先が国外住所である
  • 上限金額を超えている注文では選択できない。
  • 与信審査に通らないと注文が通らない。

楽天会員でない、国外住所、楽天後払いの上限金額 53,999円(税込)を超えた注文では、カート画面で後払いを選択することができません。
後払いを使いたいのに選択肢が出てこない!とお問い合わせがあった場合はこれらを確認してみてください。

また、後払いは注文後に「与信審査」というものがあり、これに通らないと、楽天から自動で「決済方法を変更してください」というメールが届きます。
そしてこれを放置していると未入金の注文という扱いになり、一定の期間を過ぎると勝手にキャンセルになります。

与信審査に通らない理由は、信用情報が足りないブラックだから…という理由だけではありません!
引っ越しに際して住所や電話番号の更新をしていない、又は間違っていると本人確認が取れずに与信審査に通りません。

これが通ってしまったら架空の住所で注文されたり、本人が住んでいない物件に請求書を送ってしまうなどで、不正注文やりたい放題になってしまいますからね。

「後払いの審査に通らず使えなかった・・・」という方の中には、心配になってショップに問い合わせが来ることもありますが、審査に通らない理由は開示されていません。なので個人情報の為分かりません、という回答になります。

因みに審査に通らないと別の決済方法に変更をしてください、という旨のメールが自動で届く仕組みですので、
そちらに従って決済方法をご変更いただくようご案内すればOKです。

 

その他に...


楽天後払いの注文後(審査通過後)に、ユーザーより住所変更の要望が来た場合は注意しましょう!
特に、注文者情報・お届け先情報の変更は審査に深く関わる部分であり、詐欺にあう可能性も考えられます。

まとめ

  • 2019年1月から楽天市場の全店舗で楽天後払いが使えるようになった。
  • 「楽天後払い」と言っているが、ユーザー側から見て通常の後払いサービスと差はない。
  • 後払いはユーザー側から一定の需要があり、楽天後払いはショップ側もメリットを感じやすい仕組みである。
  • 利用に条件があったり、特殊な決済方法の為注意事項もある。

以上です! 
楽天後払いについてサクッと紹介してまいりましたが、いかがでしたか?
結構複雑だな~…こんな事全部覚えられないよ~…という方!
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